夏の天草生活。
昔からよく天草を食べていたのですが、旦那さんが思いのほか天草にはまりました。
天然の海の産物はあまりにもおいしく、ヘルシーで長期保存が可能と、いいとこづくしの優良食品なので、FUCANEで販売させていただくことになりました。
しかし伊豆の天草漁の方々がご高齢となり、年年引退する方が増えていることや、夏の日光が強すぎて、天草を干したあとの色が美しくなくなってきているなど、天草界にも課題があるのだそうです。
わたし個人的には、色がきれいでなくても、その理由が日光なら仕方ないと思うし、それでも喜んで購入させていただきたい。
こんなにいい食べ物はもっとたくさんの方々に食べて知っていただきたいとおもう。
やはり人それぞれで、色が美しくないと、、など、あるのでしょうか。
無駄な美意識が環境を破壊し、ゴミを産みやすいことを見直していきたい。
たとえば梱包が美しく、かわいいと、もらうわたしはもちろん気分はあがりますが、やはり、その美しさは一瞬で、その美しさがゴミになり、また、場合によっては公害になることも少なくありません。
気分があがることの先まで見通していく、なるべく不要部分は省いていく気持ちをもつ、そういう簡素さに価値を見出す気持ちが、地球への思いやりの一つの方法でもあると思うのです。
第一欲求の奥を冷静に観ることは、自分を観ることや、宇宙をしることに繋がっていくと信じています。
ヤマモモジャムのこと。
亡き父が定年後に地域振興のためと、空いている土地にヤマモモの木を植えて、ヤマモモを育てました。ヤマモモの果実を摘んで、母がジャムやジュースを作りお中元に配っていました。
その作業の大変さといったら、、、
摘んだヤマモモを保存する冷蔵庫も業務用になり、気づくと冷蔵庫6個!!
趣味とはいえない領域へ。
やがて両親の身体が動かなくなり、父は亡くなり、母は車椅子生活。
ヤマモモの木も、剪定を怠っていたため、果実が上手にならなくなったのです。
父がなくなり、ヤマモモの木があまりにも大きくなりすぎて景観をそこないはじめたため、兄が業者さんを呼んで剪定をしていただきました。
するとまた、ヤマモモの実がつめるようになっていました。
母がヤマモモジャムとジュースを作っていた離れの作業場をみた旦那さんが、「ここで味噌が作れる!!」と直感したそうで、
それから尾嶝味噌作りがはじまりました。
尾嶝という字をよくみれば、おやまのぼりと読めます。我が実家は山を登った場所。そして尾嶝の「さこ」という字の中には、豆が!!旦那さんはそれに気づいていたのか、どうか、、、おやまを登った家で豆をこね味噌を作りはじめたのです。 (笑 )
こんな面白いことあるでしょうか。
そういえば、主人の友人は、漁師のような苗字で、最近ご結婚された奥様のお父様が漁師と伺いました。
面白いです。
夏至のころ、旦那さんの仕事関係者の方々が小さなはなれ味噌工房を見学に来てくださ理、その頃にヤマモモがちょうど実をつけはじめていました。すると、関係者の方々は、ヤマモモの木の多さに驚き、そして実をつんで食べて、その美味しさに驚いて、
「尾嶝さん、このヤマモモを甘くみてはいけないです。全国回っていますが、こんなに美味しいヤマモモを食べたことないですよ。」とおっしゃって、さらに「ジャム名人を紹介するから、一度ジャムを試作してもらった方がいい」とまでご提案いただき、早速、主人がヤマモモを小さな箱に1パック程度摘んで、冷凍してから、横浜の青葉台のジャム名人にお送りすることになったのです。私は白砂糖のジャムはいやだなぁと思ったら、甜菜糖でジャムを作っている名人でした!!
ヤマモモジャムもジュースも母が本当に大変な思いをして作っているのをみていたので、主人のお味噌をきっかけにまたあらたにヤマモモが再稼働 ?するとは夢にも思いませんでした。ご縁の不思議さをしみじみと感じました。
ヤマモモジャムの試作品が実家に届きました。とても美味しいヤマモモジャムでした!!
母が作っていたジャムの味も思い出しました。母にも食べてもらうと、目がキラッとして、とてもとても嬉しそうでした。このジャムの試作品を届けていただいたのがちょうどお盆でしたので、きっと父も天国で本当に喜んでいたとおもい、ますます素敵なご縁の巡りに感謝の気持ちでいっぱいになりました。
そしてさらに、主人の仕事関係者の方が、「いつかこのヤマモモの絵本を作りたい」とまでおっしゃって!!
実は生前の父は絵本を書くのが夢で、でもなかなかかけずに終わりましたので、父の育てたヤマモモで絵本ができるなんて、父がどんなに喜ぶことでしょうと、このことにも驚きました。
まさか主人の味噌作りがこんな風に発展するとは✨
自然から巡るご縁の素敵さをひしひしと感じる夏です。
というわけで、天草を煮て固め、ヤマモモジャムをかけて食べてみると、本当に美味しいです。
ご縁に感謝の気持ちでいっぱい✨